最新のカメラモジュールにおけるレンズ・バレル接着
(出典:Krylex.com / Chemence)

現在、カメラは私たちの身の回りのあらゆる場所で使用されています。
スマートフォンには複数のカメラが搭載されていることが一般的であり、ノートパソコンにも少なくとも1つはカメラが搭載されています。また、自動車やトラックでは、ドライバーの運転状況を監視するためのカメラがますます採用されるようになっています。
こうした小型カメラモジュールには、レンズとバレル(鏡筒)を接着する工程が必ず存在します。
携帯機器やモバイル機器向けカメラモジュールでは、レンズとバレルの接着は長年にわたり難しい工程の一つでした。
従来、バレルにはポリカーボネート(PC)やアルミニウムが使用されていましたが、近年では軽量化を目的として、ナイロン(PA)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの材料への置き換えが進んでいます。
これらの材料は軽量化という大きなメリットをもたらす一方で、組立工程には新たな課題を生み出しています。
これらの材料は表面エネルギーが非常に低いため、接着剤による十分な接着強度を得ることが容易ではありません。
高い耐衝撃性と軽量化の両立
モバイル機器には、高い耐久性が求められます。
日常使用で受ける落下や衝撃に耐えながらも、軽量で薄く、洗練されたデザインを維持しなければなりません。
そのため、カメラモジュールのような重要部品の接着部には、大きな衝撃エネルギーを吸収できる性能が求められます。
生産性向上への要求
モバイル機器の生産台数は年々増加しており、1台あたりに搭載されるカメラの数も増え続けています。
現在では、1台のスマートフォンに4つのカメラモジュールが搭載されることも珍しくありません。
業界では、この数は今後さらに増加すると予測されています。
このように、
- モバイル機器の生産台数の増加
- 1台当たりのカメラモジュール数の増加
という2つの要因により、メーカーは生産能力(スループット)のさらなる向上を求められています。
UV硬化型接着剤が最適な理由
カメラモジュールの組立では、「必要なタイミングで硬化できる(Cure on Demand)」という特長から、UV硬化型接着剤が最も実用的な選択肢となっています。
しかし、最新の自動化設備を用いた場合でも、硬化には数秒程度の時間を要します。
メーカーは、
- 高い接着強度
- 短い硬化時間
- 高い耐衝撃性
という相反する要求を同時に満たす必要があります。
さらに、接着剤には、日常使用で加わる衝撃を吸収できる十分な柔軟性も求められます。
KRYLEX® KU5026
KRYLEX® KU5026は、レンズとバレルの接着用途向けに開発された、業界トップクラスの性能を持つUV硬化型接着剤です。
接着が難しい材料に対しても優れた接着性を発揮するとともに、高い柔軟性による耐衝撃性能を備えています。
さらに、高速硬化性能も兼ね備えているため、生産性を犠牲にすることなく高い接着性能を実現できます。
KRYLEX® KU5026の特長
- 接着が難しい基材や熱に弱いプラスチック、各種金属に対して優れた接着性
- 3秒未満の高速UV硬化により、生産設備の稼働効率を最大化
- 低アウトガス
- 最大**400%**の高い伸び率(高柔軟性)
- 溶剤を含まない設計
- 優れたUV透過性・深部硬化性能
- 塗布しやすいよう最適化されたレオロジー(流動特性)
- ニードルディスペンス、ジェットディスペンスの両方式に対応
- 高い信頼性
- 熱硬化を必要としない
以下のデータは、各種材料に対する優れた接着性能を示しています。
| 基材 | 接着力(MPa) |
|---|---|
| PC – PC | 15.5 |
| PC – Al | 10.7 |
| PC – LCP | 4.0 |
| PC – PET | 6.9 |
| PC – Nylon | 6.8 |
| PC – Acrylic | 10.1 |
| PC – SUS | 12.5 |