ウェアラブルデバイスにおける接着剤の重要性の高まり
(出典:Krylex.com / Chemence)

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スマートウォッチ、睡眠トラッカー、心拍センサーなどのウェアラブル技術の普及により、これらのデバイスは私たちの日常生活に欠かせない存在となりました。

ウェアラブル機器は、健康管理やフィットネス用途だけでなく、医療・ヘルスケア分野でも幅広く活用されており、世界中で多くの人々の生活の質(QOL)の向上に大きく貢献しています。

接着剤はウェアラブルデバイスを支える重要な要素であり、医療用パッチ、スマートウォッチ、活動量計、緊急通報ボタン、VR(バーチャルリアリティ)機器、健康モニタリング機器など、市販されているほぼすべてのウェアラブル製品に使用されています。

これらの製品では、接着剤やシーリング材がデバイスの性能や信頼性を左右する重要な役割を担っています。そのため近年では、製品寿命を通じて安定した性能を維持するとともに、人体へ悪影響を及ぼさない材料を実現するため、研究開発が大きく進展しています。

本記事では、ウェアラブルデバイスにおける接着剤・シーリング材の用途、その医療・ヘルスケア分野での重要性、そして安全な人体接触を実現するために使用される材料について紹介します。

ウェアラブルデバイスにおける接着剤・シーリング材の用途

接着剤やシーリング材は、ウェアラブルデバイスのさまざまな箇所で使用されています。

主な用途には次のようなものがあります。

  • プリント基板(PCB)上での電子部品の固定
  • 防水・防湿などの環境保護
  • センサー部品の組み立て
  • 熱伝導・電気伝導、または絶縁
  • デバイスを人体へ固定するための皮膚用接着

ウェアラブルデバイスの組み立てに使用される接着剤

ウェアラブルデバイスのプリント基板(PCB)には、小型で精密な電子部品が数多く実装されています。

これらの部品は接着剤によって固定され、さらにコーティング材によって湿気や汚染などの外部環境から保護されています。

基板実装用接着剤には、主に以下の化学系が使用されています。

  • エポキシ系
  • シリコーン系
  • アクリレート系
  • ウレタン系

これらは用途に応じて最適な配合が選択されます。

代表的な用途には以下があります。

  • MEMS(微小電気機械システム)
  • EMI(電磁波)シールド
  • ダイ・チップ接着
  • FPC(フレキシブルプリント基板)の補強

これらの接着剤は、用途に応じて以下の性能を提供します。

  • 優れた放熱性
  • 応力の吸収・低減
  • 振動・衝撃・落下への耐性
  • 電気絶縁性
  • 耐薬品性
  • 高い構造接着強度

また、ウェアラブルデバイスの筐体や内部構造の組み立て・シーリングにも接着剤やシーリング材が使用されています。

カバーガラスの接着や筐体・カバーの固定には、高い構造強度を持つ構造用接着剤が一般的に使用されます。

これらは優れた耐薬品性や耐衝撃性を備えるだけでなく、万一故障した場合でも修理しやすいよう、再作業(リワーク)が可能な設計となっている製品もあります。

ウェアラブルデバイス向け接着剤は、手作業・自動塗布のどちらにも対応でき、以下のようなさまざまな方法で硬化します。

  • 水分硬化
  • UV硬化
  • 熱硬化
  • 二液混合硬化
  • これらを組み合わせたデュアルキュア方式

さらに、多くの製品は以下のような基材に対して優れた接着性を発揮します。

  • FR4基板
  • FPC
  • 金属
  • ガラス
  • セラミックス
  • 各種プラスチック

人体へ装着するための接着剤

人体へ装着する接着剤は、皮膚と直接接触するため、安全性を最優先に設計・評価されています。

また、汗や皮脂、唾液、水分などの影響を受けにくく、心拍数や活動量などの生体情報を安定して測定できる性能が求められます。

さらに、ラテックスアレルギーへの配慮から、多くの製品ではラテックスフリー設計が採用されています。

短期間装着する製品にはゴム系接着剤が使用されることが多く、長期間装着する用途では、高い接着力と耐久性を備えたアクリル系接着剤が一般的です。

これらの接着剤は通常、フィルム基材へ塗布され、医療用テープとして人体へ貼り付けられます。

ウェアラブルデバイスにおける接着剤のメリット

現在の医療分野では、迅速で非侵襲的な診断・治療を実現するため、電子機器やデジタル技術への依存がますます高まっています。

そのため、安全性と生体適合性を備えた接着剤によってデバイスを人体へ装着し、以下のような用途で利用されています。

  • 生体情報の継続的なモニタリング
  • 投薬タイミングの通知
  • 疾患の予防・早期発見

このような背景から、ウェアラブルデバイス用接着剤の需要は近年急速に拡大しています。

接着剤は、医療・フィットネス機器に以下のようなメリットをもたらしています。

  • 人体に安全な生体適合性材料として設計されている
  • センサーの性能や測定精度を支える重要な役割を果たす
  • 薄型・通気性に優れ、衣服の下でも目立ちにくい
  • ネジなどの機械的締結を不要にし、軽量・薄型化を実現
  • 溶接工程を不要にし、繊細な電子部品への熱ダメージを防止
  • 溶剤使用量を削減し、より環境負荷の少ない製造工程を実現

KRYLEX® 医療用接着剤

ウェアラブル向け接着剤は、次のような製品に広く使用されています。

  • 心電・心拍モニタリング機器
  • 体温測定パッチ
  • 血糖値モニタリング装置
  • TENS(経皮的電気神経刺激)電極
  • アームバンド
  • ケガ予防用スマートシューズ
  • スマートウォッチ
  • フィットネストラッカー

Chemence®について

Chemence®は30年以上にわたり、産業用途、電子機器組立用途、コンシューマー向けの接着剤・シーリング材を開発・製造してきました。

また、Chemence Medicalでは、米国ジョージア州にあるISO 13485認証取得工場において、クラスIIおよびクラスIIIの接着剤ベース医療機器の設計・製造も行っています。

KRYLEX®ブランドの接着剤・シーリング材は、電子機器用接着剤および医療用接着剤の開発で培った豊富な経験をもとに設計されています。

ウェアラブルデバイスの開発・製造をご検討中のお客様には、Chemence®が製品設計から製造まで幅広くサポートいたします。

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